05.桜島大根の収穫

05.桜島大根の収穫

大根には「近交弱勢」(遺伝的に近い交雑がくり返されると劣勢遺伝子の発現可能性が高くなる性質)があります。つまり桜島大根も、近交弱勢によって商品価値のない細くて小さな大根ばかりになる恐れがあるということ。しかし、ここでは長らく安定して巨大な桜島大根が作られています。
それにはある秘密が。実は桜島大根には、地元で雌大根・雄大根と呼ばれる2種が存在します。雌は葉が細くて短く、根の形は肩からなだらかに膨らんだもの。成熟が早くて肉質は柔らか、どんな料理にも向いているといいます。一方の雄は葉が太くて長く、成熟は遅いものの雌より大きくなり、根の形は短紡錘形でやや固いため漬け物用に使われます。農家の人たちはこの2つの桜島大根を畑に植えて自然交雑させることで、「雑種強勢」という遺伝現象によって、親より優れた性質を発現させています。こうした交雑メカニズムによって、桜島大根は今なお巨大であり続けられるのです。

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