20200206_八代嘉美+東浩紀

20200206_八代嘉美+東浩紀

本動画は、東京のゲンロンカフェで行われたトークショーを収録したものです。

【収録時のタイトル】
八代嘉美×東浩紀
「再生医療は結局どうなっているのか?――iPS細胞と『科学の魔術化』の10年を振り返る」

【収録日】
2020/2/06

【収録時のイベント概要】
2010年代の日本を科学界を代表するヒーローといえば、iPS細胞の山中伸弥教授である。2019年11月、そんな彼が進めるiPS細胞備蓄事業への補助金打ち切りが報道された。山中教授はただちに記者会見を行って抗議、同情の声も集まりとりあえずは継続の見込みとなったが、背景は複雑なようだ。NewsPicksの記事「iPSの失敗( https://newspicks.com/user/9680/ )」によれば、再生医療のトレンドはもはやiPS細胞にはなく、備蓄事業も成功とはいいがたく、補助金の打ち切りは妥当だという。記事では、山中氏のカリスマに引きずられ、iPS細胞に莫大な予算を投じてしまった日本の状況を「ガラパコス化」と厳しく批判している。

この批判は妥当なのだろうか? 山中教授のノーベル賞受賞は第2次安倍政権の誕生とほぼ同時で、震災翌年。たしかにiPS細胞には、この10年近く、「落ちぶれてきたとはいうものの、まだまだ強い科学技術日本」のイメージが託され続けていた。それがもし幻想にすぎなかったとしたら?

2010年代の日本において、再生医療は単なる科学や研究ではなく、社会の欲望の受け皿にもなっていた。だからこそ2014年のSTAP細胞のような滑稽な騒動も起きた。わたしたちは、「高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない」(A.C.クラーク)、そんな時代に生きているからこそ、魔法のようにみえるテクノロジーを安易に「魔術化」しないようにリテラシーを身につけなければならない。同じ問題はAIやシンギュラリティをめぐる議論にもいえる。

このたびゲンロンカフェでは、幹細胞研究と関連の情報発信で活躍する八代嘉美氏を迎え、研究の現在を紹介いただきながら、iPS細胞の2010年代をどう「脱魔術化」するべきなのかについてお話をうかがう。聞き手は、八代氏との20年来の友人である東浩紀。八代氏は2014年のSTAP細胞騒動の際にも登壇していただいた。

「高度に発達した科学」と、われわれの社会はどのように向き合うべきなのか。
2020年代の科学と社会に関心のあるかたは、ぜひご来場を!

【イベントページへのリンク】
https://genron-cafe.jp/event/20200206/

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